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車庫改装の記録 [DIY]

 27年前家を建てた。その時にスチール製の屋根付き車庫を組み立てた。その時の車はサニーだった。
 サニーからタウンエースに車を買い換えたら、タウンエースの車高が高く車庫に入らなかった。仕方がないので基礎のブロックを二段積み増しして車庫の嵩上げをした。
 5年前、全体的に錆が目立ち見栄えが悪くなってきた。土台、支柱が腐食して支柱がぐらぐらしてきた。このままでは危ないので、車庫建屋を2×4で建て替えた。
 最近は山に入っていないので古い話ではあるが、今回の記事はその車庫改装の記録である。


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 これは車庫嵩上げ工事中の写真である。
 車庫内部に単管パイプを組んだ。上部には並列して2本の単管パイプを設置しその上にブロックを乗せ車用のジャッキをセットした。ジャッキは車庫の4角と中間の梁の両側、計6ヶ所にセットした。ジャッキは近くの解体屋から1個200円で買ってきた。

 当時は単身赴任中だったので5月の連休中に集中して工事をした。
 長い間車庫を浮かしたままだと、風が吹いたり外力が作用するとなにが起こるかわからないので、短期間で完了するようにした。最初手練りで考えていたモルタル練りは時間短縮のため、モルタルミキサーをレンタルして行った。モルタルミキサーはタウンエースに積んで運ぶ事が出来た。


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 車庫東側のジャッキセット状況。


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 車庫西側のジャッキセット状況。


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 車庫の土台はアンカーボルトに固定されていたのでナットを外してからジャッキで車庫全体を浮かせた。浮いた隙間にブロック2段積み増し、既存のアンカーボルトに長ネジとバルトを長ナットで継いだ。ボルトにはあらかじめナットを嵌めておきこれを締めて土台と固定した。


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 犬のウイリーも覗いている。
 ブロックを積んでボルトを埋めた。次は車庫を下げる。車庫を徐々に下げていき、ブロックのボルトに土台の孔を合わせる。奥の方のボルトから合わせていったが、入り口側がボルトと土台の孔が2センチ程度ずれて入らなくなってしまった。浮かしているうちに多少変形したらしい。一瞬真っ青になったが、ブレースのターンバックルを緩め、角材をかましてボルトと孔を合わせようやく所定の位置に下げることができた。


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 嵩上げから12年後の車庫の状況。だいぶ錆を出ている。これを解体撤去し2×4工法で立て替える。私は2×4工法で家を自作したので今回の車庫改装も2×4工法で建て替えようと思いついた。車庫の中にあるのが、その2×4材である。

 2×4材に代表される「2×材(ツーバイ材)」とは、2×4工法に使われる木材のことで、日本で古くからある工法は柱や梁などで建物を支えるが、アメリカの2×4工法では壁や床などの「面」で建物を支えます。「面」をかたち作る枠組みに2×4材が多く使われる。
 2×4材は木口の厚さが2インチ、幅が4インチであることからこの名前がついているが、乾燥させる段階でサイズが変化するため実寸では厚さが1.5インチ、幅が3.5インチ程度で規格化されており、メートル法に直すと38mm×89mmとなっている。床根太などではスパンにより2×6、2×8などの幅の広いものが使用される。



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 解体は壁のパネル撤去から始めた。1枚おきにパネルを外し終えた時気がついた。このまま壁を全部外したら、支柱だけでは屋根を支えきれないと。
 そこで急遽屋根を撤去するこにした。


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 <折板屋根の事例>  
 屋根は写真のような折板屋根で止めているボルト、ナットが完全に錆びており、CRCを吹き付けてスパナでナットを回そうとしてもナットが痩せていてスパナが空回転する始末であった。仕方がないのでバイスグリップで掴み無理矢理ボルトの軸をひきちぎるようにして外した。このボルトの数が多く解体で一番苦労した作業だった。


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 解体ほぼ完了。残りは土台撤去だけ。

 

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 車庫嵩上げに使った単管パイプで足場を組んだ。


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 ブロック塀と車庫の基礎との隙間が30センチしかない。この後、壁組などの作業で苦労することになる。


 基礎ブロックに厚さ2センチのモルタルを塗りその上に土台を乗せた。土台は2×4を使用した。理想としては4×4で基礎と固定するボルトを土台断面内に納めたかったが、コストダウンのため2×4にした、2×4材では厚さが38mmしかないので固定するボルトが突き出してしまう。そのため土台の上に乗る下枠にボルトを貫通させる孔をあけた。


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 写真はそのボルトと孔の位置を合わせた状況。


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 土台の全景。手前にあるのが奥(南側)の壁枠を組んでいる途中の写真。
 壁枠は所定の位置に建て込んだ後、厚さ9mmの構造用合板を2×4の枠に釘で打つ。2×4では釘の種類と間隔が決められており、壁の構造用合板の場合は長さ5センチの専用釘を15センチ間隔で打つことになっている。釘は家を建てたときのものがたっぷり余っていたのでそれを使った。



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 壁枠をほぼ建て込んだ状況。奥の南側の壁は合板を張り終えた。合板を張っていないと変形するので筋交いで変形を防止する。



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 正面と奥の一部を除き合板を張り終えた。


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 正面上部の合板も張り終えた。残るは奥の右側の合板のみ。 


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 車庫西側の状況。開口部には窓サッシをつける予定。



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 壁枠相互を頭つなぎで連結し小屋組となる。
 天上根太は2×6、棟木は2×8、垂木は2×4を使用する。


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 入り口側の小屋組。けらば垂木、ころび止めなど加工が多く時間がかかった。


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 屋根の野地板を張り終えた状況。ここまでくるとだいぶ形になってきた。


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 アスファルトルーフィングを敷き、けらば水切り、水切りの取付。金切り鋏で端部を加工するのが面倒だった。


 屋根の材料を何にするか一番悩んだ。屋根勾配が急であれば材料の選択範囲が広がるが、急ににすると物が置けないし、作業中の姿勢もきつくなる。色々調べて、釘で固定するので施工が簡単で緩い勾配でも対応できるアスファルトシングルに決めた。


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 アスファルトシングルを屋根に上げるのに梯子をかけた。


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 山用の背負子でアスファルトシングルを運んだ。10枚包みになっておりこれで約13kgある。
 家を建てた時はカラーベストコロニアルだった。1枚3kgあり全部で500枚使用したので総重量1.5tを背負子で上げた。10枚づつ30kgを背負い50回繰り返した時はさすがにバテてしまった。その時使った背負子をまた使うとは思わなかった。

 とくかく大変なのは、材料、工具など作業場所まで運ぶことだった。また技術的に難しいのは、寸法どおりに材料を切断し、水平、垂直に設置する最も基本的なことだった。


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 屋根葺き完了。

 
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 苦労したのはシャッターの取付だった。
 既存のシャッターは左右のブラケットで固定されていた。元のブラケットを壁につけると2×4の壁厚分だけブラケットの間隔が狭まるのでシャッターのシャフトが入らなくなってしまった。そこでシャフトの幅に合わたブラケットとシャッターカバーを手造りすることにした。


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 ホームセンターでブラケットを買ってきた。シャッターの重量を支えなくてはならないので、ブラケット2個を上下にあわせて壁に固定した。シャフトの軸受けだけは再使用、軸受けは金属用の接着剤でブラケットに接着し上下をネジとクランプで固定した。


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 シャターカバーは木製のブラケットを作成し合板を張って作成した。


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 シャターカバー部の拡大写真

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 シャターカバーに合板を張り、両脇にガイドを付けシャッター取付完了。


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 外壁の前に防水紙を張る。


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 外壁はこれまた施工が簡単なサイディングにした。妻部、シャッターカバーはガリバリューム鋼板を張ることにした。 


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 とにかく狭くて苦労した。特にブロック塀側は空いている幅が30センチしかなく。おまけに足場が設置されているので、特に下側のサイディングを張るのが大変だった。物を落とすとそれを拾うのが一苦労であった。



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 サイディング完了。



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 木部の塗装前の養生。


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 足場解体完了。これでようやく完成である。
 5月4日に着工し、完成は8月11日であった。

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コメント 3

いっとく

こんばんは、mogurinさん。
久しぶりのブログ更新記事の内容が、大工仕事の記録だったので驚きました。
完成した車庫も立派な出来上がりです。
そして、車庫を建て替える前に、自宅を自前で建てていたとは、さらに凄すぎです。
自作となると色々な知識や経験、ノウハウはもちろんのこと、機材などもかなり揃えられたことと思います。


by いっとく (2013-12-16 19:04) 

ゆうくん

自分で作ってしまうなんてすごすぎです、みててわくわくします。
by ゆうくん (2013-12-19 17:04) 

mogurin

いっとくさん、コメントありがとうございます。
機材はひととおり揃えました。現在車庫の中に置いてあします。その中でもマキタの電動ノコ、グラインダー、電動ドリルは20年経過してますが何の問題なく使用できます。

ゆうくんさん、コメントありがとうございます。
一部屋増築しました。これも自作です。山に行かない時そのうちアップします。
by mogurin (2013-12-21 09:38) 

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