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平ヶ岳登りました [山行]

○行程・コースタイム
7月19日
 自宅19:00 - 関越自動車道小出IC - 23:20鷹ノ巣
7月20日
 鷹ノ巣4:15 - 5:10標高984m5:20 - 6:50下台倉山7:00 - 7:55台倉山8:00 - 8:55白沢清水 9:05 - 10:10池ノ岳10:20 - 10:50平ヶ岳11:40 - 12:55白沢清水13:10 -113:55台倉山14:00 - 14:50下台倉山14:55 - 15:55標高1177m16:10 - 15:55鷹ノ巣17:05 - 19:10清水屋旅館
7月21日
 清水屋旅館9:00 - 東北自動車道西那須IC - 自宅

○平成25年7月19日(金)19:00自宅出発。
 妻と二人で平ヶ岳に向かう。東関東自動車道から首都高に入り多少渋滞に巻き込まれたがこの時間帯なら仕方がない。圏央道手前から渋滞解消し関越自動車へ。眠いがひたすら走りに走り小出ICに22:50に着いた。国道352号から奥只見シルバーラインへ入る。トンネルが連続しておりナビの表示では日光岩トンネル内で右折することになっているが、トンネルの中ではGPS衛星の電波をキャッチできずジャイロで案内している。このため車の現在地がずれ右折地点過ぎてから「右折です。」の案内音声が聞こえ行き過ぎてしまった。しばらく行っても待避所などないので、仕方無くトンネル内で何度も切り返してUターンしたが、真横になって切り返している途中、他の車が突っこんできはしないかと思わず心配になった。
 再び国道352号と合流し奥只見湖沿いの道路を走る。奥只見湖が朝鮮人参の根っこような形なのでこれに沿った道路も直線部がなくカーブの連続であった。道路が狭く対向車が来たらすれ違いができないので、結構神経を使い眠気はなくなった。
鷹ノ巣についたのは23:50。駐車場がほぼ満杯状態だったが最後のスペースに駐車できた。車の中で仮眠。
 3:00、周囲がザワザワしだして他の車のルームランプが点灯していた。私たちも起き出し、朝食を食べ、身支度を整え、トイレをすませ出発の準備を終えたら4:15になった。
 駐車場沿いに桧枝岐方面へ進み駐車場そばの登山口を右に入る。平坦で車1台が通れるくらいの幅の道が続き、下大倉沢を渡ると道は狭く登山道らしく傾斜もきつくなってくる。
繁みの中をしばらく登ると視界が開け左側に燧ヶ岳が見え思わず「オー」という声がでる。この燧ヶ岳を常に左に見ながら登るようになる。天候は高曇りで日射が遮られているのであまり暑くならずよかった。

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 6月に登った人が笹が生い茂って道が見えなく苦労したとのリポートをネットで見た。てっきり藪こぎがあると覚悟をしていたが、山開きにあわせ道の両側はの藪は刈られて整備されていた。整備していただいた方に感謝である。

 平ヶ岳は二回目の挑戦である。一回目は2年前の平成23年8月だった。桧枝岐方面から鷹ノ巣を目指したが、大雨の影響で鷹ノ巣登山口の手前2kmで道路が流されていた。仕方ないので会津駒ヶ岳に登った。

<通行止め01.jpg
  二年前の通行止めの状況です。

 平ヶ岳のルートは二つある。一つは皇太子様のために整備されたと言われるショートカットルート中ノ岐林道コースで民宿に泊まると林道を延と走りマイクロバスで送迎してくれる。この中ノ岐林道コースは5、6時間程度往復できるらしいが林道は一般車両は通行止めである。もう一つは鷹ノ巣からのノーマルルートだがこれがキツイ。距離は往復21kmで、所要時間は12時間としているガイドブックもあった。一応百名山を目指している身としては個人的なこだわりもある。それにノーマルルートを登った方が威張れそうなので鷹ノ巣ルートを登ることにした。他の百名山、伊吹山では頂上直下まで観光道路ができているが麓のスキー場から登った。筑波山でもロープウェイは乗らなかった。那須岳は最初ロープウェイに乗ったので後日ロープウェイを使わず登りなおした。だから平ヶ岳もノーマルルートである。

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 急登の台倉尾根を登りきり下台倉山に着く。ここまで休憩を入れ2時間35分かかった。昭和27年生まれ、中高年真只中の私はだいぶ体にガタがきている。特に弱点は膝で下りになってからズキズキと痛くなりストックは必需品である。幾多の膝痛の経験から無理すると痛くなるということがわかった。対策として、下りだけでなく登りでもゆっくり歩き足の親指の付け根から地面につくようにしている。これは効果があるような気がしている。今回は特に長丁場なので10kmもの下りを痛い膝をかばいながら歩きたくない。意識してゆっくり歩き、前を行く人がよほど遅くない限り追いつかないようにした。

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 下台倉山と台倉山の標高差はあまりない。小さなアップダウンを繰り返し1時間程度で台倉山に着いた。台倉山には標識らしきものはなく三角点が設置されていた。周囲を見渡すと木の枝に台倉山と書かれた札がぶら下がっていた。
 ここから先は灌木帯の中となり木道が敷かれている。

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 この木道が笹に隠れしかも濡れていると滑りやすく転んで泥だらけになったとか、ストックを壊したなどのレポートを読んだ。この対策として前日靴の滑り止めを買いに行ったが、登山道が整備され木道も露出し乾燥して歩きやにすく滑り止めを使用しなくてすんだ。白沢清水まで1時間で着いた。湧水というより水溜りに近いので飲む勇気はなかった。

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 白沢清水からしばらく行くと灌木帯がきれ視界がひらけ、池の岳が正面に現れその左側に緩い曲面の平ヶ岳が見えた。

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 目標が見えると元気がでる。池の岳までは笹の中の比較的な急な道である。道は二筋ついており、一方は道の跡が雨水により侵食されて腰までの深さでえぐれている箇所もあった。これは旧い方の道である。新しい道は笹が刈られた跡だが茎が残っており、雨が降ったら濡れて滑りやすく特に下りでは大変歩きづらいくなるようだと思いながら、笹の茎を踏みしめて登っていく。池ノ岳を越えると湿原が広がっており今までとは違う別世界だった。

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 玉子石への分岐点を過ぎ30分位で平ヶ岳に着いた。時刻は10:55、休憩をいれ6時間40分、実働で5時間55分かかった。山頂付近に三角点がありここの標高は2139.6mである。三角点のそばに「平ヶ岳2141」と記した標識があるがここは本来の頂上ではない。

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 三角点から200m程度先が標高2141mの本当の頂上である。山頂からは燧ヶ岳、会津駒、が見えた。天気は良く展望もすばらしい。木のテラスの上で、昼食を食べゴロリと横になり1時間近く至福の時間を過ごした。

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 いつまでもいたかったがそうもいかない。11:40頂上出発。玉子石は時間の都合でパスした。来た道を折り返し黙々と歩く、池ノ岳、白沢清水と進み台倉山に着いたら、登ってきた台倉尾根がよく見えた。登りの時は後ろを振り返らなかったが、改めて見るとかなりな急傾斜の尾根である。そういえば山頂で「日本100急登を登っている。」という人がいた。平ヶ岳の台倉尾根もその一つで他には谷川岳の西黒尾根なんかがそうだといっていた。なんにしても目標を決めそれに向かって行動するのは良いことである。
 雲がとれ直射日光に照らされる。日焼けしそうである。下台倉山から台倉尾根の下りにかかる。膝の痛みはない。ここでこけると元も子もないので気合をいれ集中して下る。痩せ尾根を過ぎると傾斜は徐々に緩くなり登ったときの印象を思い出しながら下りようやく下大倉沢に着いた。気を張って下ったのでかなり疲れた。ここからは平坦な道だがこの道が登ったとき以上に長く感じた。16:55鷹ノ巣着。
 下りは休憩を含め5時間15分、実働4時間35分、往復では休憩含め12時間40分、実働10時間30分であった。きつい山行だったがなんとか無事に終えることができた。
 後は、温泉に入り汗を流し、ビールを飲むだけだ。帰りは国道35号を桧枝岐方面に向かった。宿泊場所をネットで検索した結果この付近で見つけたのが福島県南会津郡南会津町にある清水屋旅館である。
 夫婦で経営している。前回きた時に宿泊し親切でリーズナブルだったので今回も宿泊することに決めた。道路も新潟方面に比べ走りやすかった。

 清水屋旅館で一泊した翌日、東北自動車道経由で自宅に帰った。千葉、東京、埼玉、群馬、新潟、福島、栃木の一都六県678.1kmに渡る旅であった。


 今回は鷹ノ巣ルートを登った。中ノ岐林道コースよりは厳しく正規ルートである。中ノ岐林道コースは邪道ルートという人もいる。しかし深田久弥が日本百名山を登っていた時代は最終バス停から三日かけて登り、二日かけて下山したのだ。その時代の人にすれば鷹ノ巣ルートなどは楽チン邪道ルートというかも知れない。
 百名山を登った人はそれぞれ苦労して登ったに違いない。しかし交通の便がよくなり、登山道が整備され、観光道路は頂上近くまで伸び、ロープウェイで高みまで行けるとなると百名山登頂のハードルは低くなっている。人が滅多に通らない荒れた登山道しかなく麓から苦労した人は同じ百名山を登ったとしても同レベルで見られたくないだろう。苦労の度合いが違うからだ。
 私も同じだ。今回鷹ノ巣ルートを登ったことにより、楽チンルートの百名山登頂者に対し一種の優越感を持ちたいだけなのだ。俺は鷹ノ巣ルートから平ヶ岳に登ったと。往復五日かけた深田久弥の時代と比較すると低レベルの自己満足であるが。
 当たり前であるが百名山の登り方は色々あっていいと思う。常に最短距離、最短時間であらゆる交通機関を使う楽チン登山もある。全山を最短期間で登る人もいる。海の上は別にしてアプローチも含め全山歩き通す人もいる。楽チン登頂の極みとして全山ヘリコプターで行く人もいるかもしれない。またイモトのように下りはヘリコプ
ターもありだろう。全山日帰りをしている人もいる。逆立ちで登る人、片足ケンケンで登る人(いないか)、おんぶされて登る人(赤ん坊ならありえる)、最年長百名山登頂を目指す人も現れるかもしれない。
 今までは「百名山に登った。」と聞くと単純にすごいなと感心したが、これからは「百名山に登った。」「へえーどうやって登ったの」と聞いてから感心するなり、感心しないなりしなくてはならない。
 私のこだわりは、ツアーは使わず自分で計画しノーマルルートを登るである。苦労と感動は等価である。苦労すれば比例して感動も大きい。山から下りてきて温泉に入り(サウナがあればもっとよい。)その後飲むビールは最高である。本当に山に登って良かった。生きていて良かった。生まれてきて良かった。お父さん、お母さん
ありがとうである。山は両親への感謝の念ももたらすのだ。
 お前はビールのために登るのかと言う人がいるかもしれないが、そのとおりである。私はうまいビールを飲むために百名山を登るのだ。残る百名山は、斜里岳、十勝岳、幌尻岳、黒部五郎岳、水晶岳、薬師岳、悪沢岳、赤石岳、聖岳、光岳、富士山、霧島岳、開門岳、宮之浦岳の14座である。あと14回も最高のビールが飲める。人生は楽しい。
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コメント 2

いっとく

こんばんは、mogurinさん。
平ケ岳の登山、お疲れ様でした。
そして、第1回目のブログ記事、おめでとうございます。
百名山は、残すところ14座でコンプリートですか、凄いです。

これからも記事を読まさせていただきます。
ブログの記事がたまったら、「ブログの製本化」をお勧めします。

では。
by いっとく (2013-09-12 20:40) 

mogurin

「いっとく」さんのブログ製本12.5㎝はすごいですね。私のはまだ1mm程度かな。そのうちやり方を教えて下さい。
by mogurin (2013-09-13 10:00) 

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